structure
関係最適化モデルという組織設計― 変化環境では「適応最適化モデル」が必要である
日本の組織が「変化に弱い」と言われるとき、多くの人はそれを能力の問題として語っているな、という気がする。 人材が育っていない、リーダーシップが欠けている、イノベーションへの意欲がない、と。 しかし観測を続けていると、そこに能力の問題は想像より少ない。あるのは設計思想の問題だ、という結論に次第に近づいていく。 設計として見てみよう 多くの日本的組織は、意識的にせよ無意識にせよ、「関係最適化モデル」によって設計されている、と思う。 関係最適化モデルとは、組織内部の相互期待の安定化を最大化する設計思想である。その特徴を列挙すれば、 * 長期雇用を前提とした人材設計 * 合議制による意思決定 * 役割境界の意図的な曖昧さ * 空気と文脈による調整機能 * 明確な責任の分散化 * そして数値より合意を優先する評価文化 ということになる。これをまとめて相互期待の安定化というレンズで見ると、なぜ空気が調整機能を持つのか、なぜ責任が分散するのか、なぜ合意が数値に優先するのかが、一本の線として見えてくる。 忘れてはならないが、この「関係最適化モデル」は、失敗モデルではない。