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自由研究:ルーマニアとアジア — 食材店から見えた文明の接点
— Asian Food Markets and the Hidden Layers of Bucharest 1|入口:外交官料理人とアジア食材店 出発点は、在ルーマニア日本公使館の料理人による買い出し動画だった。 画面に映っていたのは Oriental Market、韓国系食材店(KJ系など)、そして大型アジア食材スーパーの棚。 最初の観察はシンプルだった。これは移民専用の店ではない。 移民コミュニティが支える「エスニック食材店」には、ある段階がある。入口はニッチで、利用者は限られ、場所も都市の周縁にある。だが成熟すると都市の一般市場へと溶け込む。ブカレストのアジア食材店はすでに後者の段階に達している、と動画は示していた。 移民向け食材店 ↓ 都市の一般市場 この移行が起きているとき、そこには必ず構造がある。 2|流通構造という骨格 大型アジア食材店が成立するには、単に「需要がある」だけでは足りない。必要なのは物流の骨格だ。 国際輸入 ↓ 卸売ネットワーク ↓ 移民コミュニティ ↓ レストラン文化 ↓ 一般消費 ブカレストでこの構造を形成した中心は、中