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私大文系と戦後ポップカルチャー ——教養を大衆文化へ翻訳する

Private University Humanities and Postwar Japanese Pop Culture: Translating High Culture for the Masses 著:霧星礼知(min.k)|mncc.info / Author: Reichi Kirihoshi (mncc.info) きっかけは、ほとんど雑談のような思いつきだった。 自分が高く評価している作詞家を、なんとなく並べてみたことがある。阿久悠、阿木燿子、岩里祐穂、秋元康。並べてから、共通点に気づいた。全員、MARCHと呼ばれる大学群に関係している。明治、中央、明治、中央。 そのとき頭に浮かんだのは、次のような仮説だった。 MARCHという教育的・社会的背景は、作詞家としての能力と何か関係があるのではないか。 我ながら乱暴な思いつきである。だが、まったく根拠のない直感でもなかった。この四人に共通して見えたのは、

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クラシックバレエの残酷さを、TWICEミナから考える——バレリーナであることが「個性」になる場所へ

The Cruelty of Classical Ballet, Seen Through TWICE's Mina: Where Being a Ballerina Becomes an Individuality 著:霧星礼知(min.k)|mncc.info / Author: Reichi Kirihoshi (mncc.info) TWICEのミナは、アイドルになる以前、11年間クラシックバレエを続けていたとされる。 その経験は今も、彼女の「優雅さ」として、彼女の個性として語られる。 だが、彼女のバレエが最もよく見えるのは、踊っている場面ではない。休憩に入って、身体から余計な力が抜けていく数秒間のほうだ。 本番と休息の切り替え方に、バレエの訓練の文法が残っているのだ。 例えば、ライブの休憩中、少し横になって身体を休めているミナの映像がある。これは、疲れて寝転がっているのとは違う。刺激を減らし、

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文豪フレンズ

睡眠薬というものは、今ではもう、昔ほど危険なものではないらしい。 昔の睡眠薬は、量を間違えると本当に危なかった。 その代表格として出てきたのが、 芥川龍之介が服用したことで知られる、ベロナールである。 ......あ。 ベロナール芥川。 いや何だ、ベロナール芥川って。 薬の名前と文豪の名前が並んだだけなのに、妙に完成している。 ベロナール芥川。なんかもう、文学史上の人物ではない。 業界の有名人だ。 「ああ、この件はベロナール芥川さんでいきましょう」みたいな。 …… 待って。 芥川龍之介がベロナール芥川なら、 親しい人たちの間では龍ちゃんだな。 龍ちゃん。 急に近い。 日本近代文学を代表する短編作家が、一気に近所の友だちになった。 「龍ちゃんまたいらんこと考えすぎてるよ」と言える距離に来てしまった。 そして龍ちゃんがいるなら、 金ちゃんもいる。 夏目漱石。本名、夏目金之助。 まごう事なき金ちゃんだ。 でも、これは少し難しい。漱石に詳しい人しか気づかない。 「金ちゃんって誰?」 となって、三秒後に、 「あっ…

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AIの危険性を、本当に理解しているか

What Is the Real Risk of AI? — How Profit, Judgment, and Responsibility Are Reallocated When Organizations Adopt AI 著:霧星礼知(min.k)|mncc.info / Author: Reichi Kirihoshi (mncc.info) AIの危険性というと、まず語られるのはハルシネーション、情報漏えい、著作権侵害、プロンプトインジェクションといった言葉である。 もちろん、それらは重要な問題だ。 しかし、それだけを理解して「AIリスクを理解している」と考えるのは、まだ十分ではないのではないか。 AIを企業やシステムに導入するとき、本当に考えるべきなのは、 AIという不確実なものを組織に組み込んだ結果、利益・判断・責任がどのように再配置されるのか という問題だと思う。 AIの危険性は、「AIが間違えること」

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コンサルとは何者なのか――企業が「構造を考える機能」を外部化するとき

What Is a Consultant? — When Companies Outsource the Function of Structural Thinking 著:霧星礼知(min.k)|mncc.info / Author: Reichi Kirihoshi (mncc.info) 最近、ITコンサルの求人を非常によく見かける。 クラウド、生成AI、DX、業務改革、IT戦略。求人票には、構想策定、顧客折衝、要件定義、プロジェクト推進といった言葉が並んでいる。一見すると、技術革新のスピードに人材が追いつかず、高度なIT人材が足りていないように見える。 だが、現場を眺めていると、少し違う理由が透けて見えてくる。 企業が本当に不足させているのは、技術を知っている人ではない。自分たちが何をしようとしているのかを、整理できる人がいないのだ。 多くの企業には、技術者がいる。管理職がいる。PMがいる。経営企画もいる。

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アサゴハン国

朝ごはんについて、考えていた。 朝ごはんについてを考えていたはずだった。 しかし 「アサゴ・ハーン」 と言った瞬間、何かがおかしくなった。 いや、おかしいのは名前である。 アサゴ・ハーン。 なんだその、朝食のメニューを統一しそうな名前は。 チンギス・ハーンと同じ語尾なのに、通貨が納豆かもしれない。 なんだこれは。 ...いや待てよ。 アサゴ・ハーンがいるなら、 ヒルゴ・ハーン もいるのではないか? いる。それは昼食を文明の頂点と考える帝国である。 定食文化が異常に発達している。 ...コホン、ということはだ。 ヨルゴ・ハーン。 これもいるよな。 夜食こそ人類の本音だと主張し、シメラーメンを外交カードとして使う危険な国家だ。 まずい。三食がモンゴル帝国になってしまった。 いや、まだ戻れる。これはただのダジャレだ。 ここで止めればいい。 ……。 オヤツ・ハーン。 いた。 なんでいるんだ。 しかも一番平和そうである。 三大帝国が国境で睨み合っている横で、オヤツ汗国だけが紅茶を飲んでいる。 お

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日本IT技術者の職業意識史 ――「機械設計への劣等感」から、「抽象層さんぽ」の時代へ

The Professional Consciousness of Japanese IT Engineers — From Reverence for Mechanical Design to the Age of the Abstraction-Layer Stroll 著:霧星礼知(min.k)|mncc.info / Author: Reichi Kirihoshi (mncc.info) この文章は、技術そのものの歴史ではない。日本のIT技術者が、自分たちの仕事を何だと思い、何を「設計」と呼び、どこに権威や引け目を感じてきたのか。その職業意識の変化を追う試みである。 ひとつ断っておく。以下には、資料で確かめられる歴史的事実、既存研究から借りる理論的な補助線、筆者の経験から立てた仮説の三つが混じる。とりわけ中心の見立て――機械設計への劣等感、それが安全装置として働いたという話、そして「抽象層さんぽ」

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因幡のピョン太郎 〜White Rabbit Story〜

因幡の白兎という話がある。 白兎が海を渡りたい。 しかし船がない。 そこでワニに声をかける。 「君たちと兎、どちらが多いか数えてあげるよ。向こう岸まで一列に並んで」 ワニは並んだ。 親切である。 白兎はその背中を踏んで海を渡った。 そして最後の一匹のところで言った。 「本当は数えるためじゃない。お前たちを踏み台にして渡りたかっただけでーす!」 なぜ言った。 黙って岸へ上がればよかった。 詐欺を働いたうえ、被害者の目の前で成果報告まで行っている。 ワニは怒った。 そりゃ怒る。 ワニ側は、 一列に並んだ。 背中を貸した。 最後まで黙って協力した。 悪いところが一つもない。 全面的にピョン太郎が悪い。 ワニはピョン太郎の毛を剥いだ。 ここだけ聞くと残酷だが、事件名を正確に付ければ、 因幡海峡ワニ集団欺罔事件(いなばかいきょう・わにしゅうだん・ぎもうじけん) である。 加害者は白兎。 ピョン太郎である。 ピョン太郎はワニの怒りによって全身ずるむけになり、泣いていた。 そこへ大国主が通りかかった。 大国主もたぶん、 「お前何やっとん

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ポケットモンスター アイドゥル ーK-POP産業をポケモン対戦環境として読む

Pokémon Idulle: Reading the K-POP Industry as a Competitive Battle Environment 著:霧星礼知(min.k)|mncc.info / Author: Reichi Kirihoshi (mncc.info) K-POPアイドルの評価は、なぜあれほど急に上がったり下がったりするのか。本人は何も変えていないのに、ある日突然パートが減る。その理由を「人気の移り変わり」で片づけると、いちばん大事な構造を見落とす。 K-POPについて考えているうちに、ひとつの対応関係に気づいてしまった。 才能=種族値、生来の資質=個体値、レッスン=努力値振り、オーディション=厳選、事務所=トレーナー、コンセプト=型、カムバック=シーズン更新、衣装・

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なぜ「ポケモン言えるかな?」は口が勝手に動くのか — 151匹の名前から"発見"された、呪文とクラブラップの設計

Why "Pokémon Ieru Kana?" Makes Your Mouth Move on Its Own 著:霧星礼知(min.k)|mncc.info / Author: Reichi Kirihoshi (mncc.info) 「ポケモン言えるかな?」は、初代151匹を題材とし、そのうち150匹の名前を歌うCMソングとして知られている。作詞は戸田昭吾、作曲・編曲は田中宏和(たなかひろかず名義)[1]。だが、この曲を「懐かしい暗記歌」として片づけると、その設計の大半を見落とすことになる。 大人になって聴き直すと、イントロからすでにおかしい。明るいファンファーレではなく、ハウス寄りのダンスミュージックで始まる。そして途中、名前の羅列は唐突にクラブラップへと変わる。 ここで、ひとつの見立てを立てておきたい。これは名前にメロディを付けた曲ではない。名前の音の中に、最初からメロディとリズムが眠っていて、それを掘り当てた曲なのではないか。

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1000engineering

技術コミュニティについて、一度立ち止まって考える

私は、ある時期から技術コミュニティに少し引っ掛かりを感じるようになった。 最初から否定的だったわけではない。 会社の外で知識を交換できることにも、技術者同士がつながれることにも、大きな価値があると思っている。 今でも、その考えは変わらない。 ただ、長く眺めているうちに、一つ気付いたことがある。 技術コミュニティで語られることは、思っている以上に「ある範囲だけ」を見ている。 もちろん、そこで語られる内容は重要だ。 新しいフレームワーク。 クラウド。 生成AI。 アーキテクチャ。 設計手法。 どれも技術者にとって必要な知識であることは間違いない。 しかし、それらの多くは「どう実装するか」という話だ。 つまり、技術の実装レイヤーである。 私は以前、「技術者とは、技術を知っている人ではなく、技術の概念を理解している人ではないか」と考えるようになった。 その頃から、少しずつ違和感が生まれた。 技術そのものを考える話が、意外なほど少ないのである。 技術は、なぜ生まれるのか。 なぜ企業はその技術を選ぶのか。 その技術によって、組織はどう変わるのか。 責任はど

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契約は、「感情」をどう翻訳したのか ──NewJeans関連訴訟群から読む、韓国司法の「契約観」

Contracts and the Translation of Emotion — Reading Korea's Judicial View of Contract Through the NewJeans Litigation 著:霧星礼知(min.k)|mncc.info / Author: Reichi Kirihoshi (mncc.info) 2024年春から2026年の現在まで、NewJeans、ADOR、HYBE、そしてミン・ヒジンを巡る一連の紛争は、監査、仮処分、刑事告発、行政申告、本案訴訟という異なる制度の上を移動し続けてきた。報道の見出しはそのたびに「勝訴」「敗訴」「完敗」と書いた。読者もまた、そのたびに誰かの側に立ち、誰かを責めた。 本稿は、その勝敗表を書き直すためのものではない。

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1000engineering

「どうすればできるの?」は建設的な発言とは限らない

「どうすればできるの?」 一見すると、とても建設的な言葉に聞こえる。 実際、現場でもよく使われる。 しかし、この言葉は建設的な発言とは限らない。 むしろ、責任を他者へ移すための言葉として機能してしまうことがある。 問題は「問い」ではなく、「誰が考えるか」 例えば実装担当がこう言う。 「この通信経路では成立しません。」 「この権限では動きません。」 「この運用では回りません。」 ここで、PMなりリーダーなりが、 「どうすればできるの?」 と返す。 これは、一見すると前向きだ。 しかし、その一言だけで終わるなら、実装担当は * 制約を分析し * 代替案を考え * リスクを整理し * 工数を見積もり 最後に判断材料まで用意することになる。 つまり、 制約を理解する責任そのものが実装側へ移っている。 本当に建設的な人は何を聞くのか 本当に現実を見ようとしている人は、こう聞く。 * なぜ成立しないのか。 * 制約はどこにあるのか。 * 要件を変えれば成立するのか。 * 納期を変えるべきなのか。 * リスクを受け入れるべきなのか。

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1000notes

誰かの人生に引用されるように生きたい

記号を追いかけるより、記号になる人になりたい。 別に、インフルエンサーになりたいわけではない。多くの人に知られたいわけでも、自分の生活を見せ続けたいわけでもない。 ただ、自分という生き方が、いつか誰かの生き方に引用されるような生き方はしたいと思う。 あの人と同じ服を着たい、あの人と同じ場所へ行きたい、ということではない。 何かを諦めるとき。 何かを選び直すとき。 みんなが進んでいる方向から、一人だけ降りるとき。 そんな場面で、誰かがふと、 「あの人も、こういう選び方をしていたな」 と思い出せるような生き方。 それは、注目されたいという欲望とは少し違う。 自分の人生を、自分だけの中で完結するものとして雑に消費したくないのだと思う。 生きて、迷って、選んだことのどこか一部分が、他人にも使える形で残ってほしい。 自分そのものを真似してほしいわけではない。 自分の考え方の一節を、必要なときに持っていってほしい。 誰かの人生の主役になりたいわけではない。 ただ、脚注くらいにはなりたい。 「こういう生き方もある」と示す、小さな参照点になりたい。 自分の生き方が誰かに引

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技術と近づきすぎてはいけない

技術企業だからといって、技術ばかりを見ていてはいけない。 一見すると矛盾しているようだが、私はむしろそう思っている。 技術は重要だ。だからこそ、真剣に見なければならない。しかし、技術とべったりになった瞬間に、企業の視点は驚くほど短絡的になる。 「次は何を導入するか。」 「どのモデルが勝つのか。」 「どのフレームワークへ移行するべきか。」 もちろん、それらは重要な問いである。 しかし、それだけを追いかけ始めると、本来考えるべきことが見えなくなる。 顧客にどんな価値を届けたいのか。 組織として、どんな能力を蓄積したいのか。 五年後、十年後も変化に適応できる状態とは何か。 技術は、その問いに答えるための手段であって、問いそのものではない。 これは企業だけの話ではない。 個人の技術者も、特定の技術そのものに関心が止まっていると、やがて成長が停滞する。 新しい製品を覚える。 新しい構文を学ぶ。 新しいフレームワークを使えるようになる。 それ自体は必要なことだ。しかし、そこで学びが止まれば、技術が入れ替わるたびに、また最初から追いかけ直すことになる。 本来、技術

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Amazonの凄さを真剣に考える ― Amazonはなぜ変化に適応し続けられるのか

Amazon Doesn't Bet on Technology. It Invests in Continuity. 著:霧星礼知(min.k)|mncc.info / Author: Reichi Kirihoshi (mncc.info) なぜGoogleほどの技術企業が、AmazonのようなEC企業にはなれなかったのか。 検索という最強の入口を持ち、機械学習の水準でも先行し、資金も人材も潤沢にあったはずのGoogleが、それでもAmazonのようなEC事業者にはならなかった。 GoogleはそもそもAmazonと同等にはECへ投資していないのだから、この問いには意味が薄い、という見方もあるだろう。それでも、あえてこの問いを立てることで見えてくるものがある。両社の差は、単純な技術力では説明できない。どちらも世界最高水準の技術企業だからだ。 Amazonの本当の強さは、ECでもAWSでもAIでもない。変化を前提に、自らを更新し続けるための基盤と文化を、長期にわたって構築してきたことにある。その根底には、継続可能性への投資、技術との適切な距離感、リアルオプション的な経営とい

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「何を書くか」より、「何を書かないか」を決める

良い記事は、扱うテーマが広いことではない。 むしろ、どこまで書かないかを決められることのほうが重要だと思っている。 ただし、これは「見えている世界が狭くていい」という意味ではない。 書き手は、まず対象をできるだけ広く見なければならない。 様々な視点から観察し、異なる立場や解釈も理解し、それぞれの論点がどこにつながっているのかを把握する。その上で、「今回はここだけを書く」と意識的に切り出す。 私はこの順番が大切だと思う。 最初から一つの視点しか持っていなければ、それは「テーマを絞っている」のではなく、「見えていないだけ」になってしまう。 一方で、見えたものをすべて書いてしまうと、今度は読者が扱えない。 読み手が受け取れる情報量には限界がある。だから書き手は、複雑な世界を理解した上で、その中から一本の線を選び抜く必要がある。 今回Amazonについて考えたときも同じだった。 物流、AWS、AI、組織文化、経営思想、競争環境──どれもAmazonを語るうえでは欠かせない。 しかし、それらを並べても記事にはならない。 そこで今回は、「継続可能性」という一本の視点を選んだ

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ダイヤモンドは人類最大級のコンテンツIPかもしれない

ダイヤモンドは、突き詰めれば炭素の結晶でしかない。 現代の技術は、すでに人工ダイヤモンドを安定して生成できる水準にある。物理的・化学的な性質だけを比較すれば、両者の差は年々縮んでいる。 それでも、多くの人は天然ダイヤモンドを「特別なもの」として選び続けている。婚約指輪の主役は、今なお圧倒的に天然の石だ。 物性では説明のつかないこの偏りに、いったん立ち止まってみたい。

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「ジルノ」への答え方でわかった、AIそれぞれの認知の癖

高速列車の愛称の話をしていた。つばめ、はやぶさ、サプサン、フレッチャロッサ、フレッチャルジェント。国ごとに命名のセンスが違って、聞いているだけで面白い。 そのなかでスイスの高速列車「Giruno(ジルノ)」の話になった。ロマンシュ語由来の名前で、猛禽類にちなむらしいというところまでは知っていた。「それってノスリのことじゃないの?」と、なんとなくAIに聞いてみた。

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なぜタイでは「テレビスター」が生き残ったのか— LingOrmから見るテレビ局主導型IPの進化

Why the "Television Star" Survived in Thailand: The Evolution of Broadcaster-Led IP, as Seen Through LingOrm 著:霧星礼知(min.k)|mncc.info / Author: Reichi Kirihoshi (mncc.info) 最近、タイの俳優ユニットのイベント映像を見ていて、少し不思議に感じることがあった。 俳優のイベントなのに、まるで音楽ライブのように始まるのである。 大掛かりなオープニング映像が流れ、楽曲に合わせて登場し、ダンスや歌唱パフォーマンスが続く。見ているうちに、「これは俳優のファンミーティングなのだろうか」と思うようになった。 その代表例がLingOrmである。 LingOrmは、タイのGLドラマ『The Secret of Us』で共演したLingling KwongとOrm

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組織の中で健全に振る舞いたいなら、組織だけに人生を賭けてはいけない

私は昔、「会社で評価されること」にかなりの比重を置いていた。 もちろん仕事は大切だし、評価されること自体が悪いわけではない。でも、人生の承認のほとんどを会社に預けてしまうと、不思議なことが起こる。 本当は危ないと思っていることを言えなくなるのだ。 「嫌われたらどうしよう」 「面倒な人だと思われたらどうしよう」 「居場所がなくなったらどうしよう」 頭ではリスクが見えているのに、承認を失う怖さがそれを上回ってしまう。 皮肉なことに、組織に深くコミットしたいと思うほど、組織にとって必要な行動が取りづらくなる。 最近になって、少しだけ感覚が変わった。 本を書くようになった。会社の外にも、自分の考えを置ける場所ができた。受け入れてくれる人との関係もできた。 すると、「会社は大切だけれど、自分のすべてではない」と思える瞬間が増えた。 その結果、以前よりも必要なことを必要なタイミングで言えるようになった気がする。 組織だけに人生を賭けないことは、組織を軽視することではない。 むしろ逆だ。 自分の価値や居場所を一つの組織だけに預けないからこそ、短期的な承認や保身に振り回されず、

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