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『夏目友人帳』は「妖怪の物語」ではない——見えない他者と生きる物語
Why Natsume's Book of Friends Isn't a Story About Yokai — Living Alongside Those We Cannot Fully See 著:霧星礼知(min.k)|mncc.info / Author: Reichi Kirihoshi (mncc.info) 1. 「妖が見える」は能力ではなくテーマである 『夏目友人帳』を一見すると、夏目だけが妖怪を見える能力を持っている物語のように見える。 学校に馴染めない少年が、実は特別な力を持っていて、その力ゆえに孤独になり、やがてその力を通じて絆を得ていく——そういう「特殊能力もの」の枠組みで語られることが多い。 しかし作品を巻を追って読んでいくと、そこに違和感が残る。この作品は一度も「妖が見えること」そのものを目的の中心にしていない。